ヨガのポーズは普段の生活では使わない筋肉を使うことが多いため、あらためて日頃の運動不足を実感することも多いですよね。
ヨガ初心者の人や体の固い人は特に、「続けられるか心配」と思う人も多いのではないでしょうか。
実は、ヨガにはリラックスすることだけを目的とした「リラックスヨガ」と呼ばれるものがあります。
そこで今回は、心と体をリラックスさせるリラックスヨガについて学んだことを紹介します。
ストレスとリラックスの関係とは?
ストレスは万病の元とよく言われるように、私たちの体は強いストレスを感じるとさまざまな体の不調を感じるようになります。
これは、ストレスを感じることによって副腎がアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなどのカテコールアミンというホルモンを分泌し、自律神経に作用することが原因です。
カテコールアミンの過剰分泌は、血圧や心拍数の上昇、体や筋肉の緊張を引き起こし、体はパニック状態になります。
また、カテコールアミンのなかでも、アドレナリンの過剰分泌は消化器官や排泄器官に大きな影響を与え、活動を鈍らせることによって体調不良や病気を誘発する原因となってしまうのです。女性に多い頭痛や動悸などの不快な症状も、ストレスによる自律神経の乱れが大きく関係すると言われています。
こうしたストレスを発散し、健康的な体内サイクルに導くためにリラックスヨガが役立ちます。
リラックスヨガに必要な道具とは
リラックスヨガは、きれいなポーズをとるよりも体と心をより深くリラックスさせることに重点を置いたヨガです。そのため、ヨガベルト・ブランケット・ヨガブロック・ボルスターなどのプロップス(小道具)でサポートしながら行います。
通常行うヨガのポーズは、日頃使わない筋肉を使うことも多いので、うまくポーズをとることができなかったり、ポーズを続けるのがきつかったりすることもあります。
しかし、リラックスヨガではこうした小道具を使うことにより、より自分に心地よいポーズ、よりリラックスできるポーズを追求していくことができるのです。
疲れて何もしたくないときや体がきついときこそ、試して欲しいヨガですね。
リラックスヨガに大切な呼吸法とは
リラックスヨガでは、呼吸法がとても大切です。
ヨガの持つ健康効果のひとつに交感神経と副交感神経のバランスを整えるという効果がありますが、これは呼吸法に大きく関係しているのです。
息を吸うと交感神経が優位になり、息を吐くと副交感神経が優位になります。このため、「息を吐く」のが気分や感情をコントロールするうえでとても大切になってくるのです。
息を吐き副交感神経が優位になると、脳からセロトニンという物質が排出されます。このセロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの材料となるほかに、ノルアドレナリンやドーパミンの持つ昂奮作用を抑制する効果があることが知られています。
正しい呼吸法をマスターすることでリラックスすることにつながるというわけですね。
よく、緊張したときは深呼吸してなどと言われていましたが、ちゃんと根拠のあることだったのです。
リラックスヨガを体験
まずはウォーミングアップから開始します。関節の動きをよくし、血流を促してリラックス効果を高めます。
ヨガベルトがあると良いのですが、ない場合はタオルでも代用が可能です。
ウォーミングアップを行うだけでも、体がポカポカと暖かくなるのを実感できます。
次に準備運動を行い、ポーズをとっていきます。
このとき、やりづらいな、痛いな、と思ったらすぐにプロップスを移動させ、自分が一番リラックスできる位置に置くことが大切です。
ひとつひとつのポーズも急いで行うのではなく、ゆっくり、のんびり、自分がリラックスできるまで行います。
疲れているときは特に体がどこまでも沈み込んでいくような深いリラックスを得ることができ、そのまま寝てしまうこともしばしばです。
寝る前に行うと、朝起きたときのすっきり感が違います。
リラックスヨガのポーズは、心と体をリラックスさせることに特化しているので、体の弱っている人、疲れやすい人にも最適です。
疲れが抜けないときや気分が乗らないときは、まずリラックスヨガを行うといいですね。