いつもトマトソースのパスタを自宅で作るときは、トマトだけでは味に深みが出ないので、必ずツナや鶏肉を入れるようにしています。
しかし、落合シェフのレシピを見ると、主な材料はトマトジュースとパルミジャーノとバジリコくらいです。
そんなもので味に深みが出るのかと半信半疑で作りましたが、見事お店の味になりました。
準備するのはトマトジュースとパルミジャーノとバジリコ
水やオリーブオイル、バターなどは家にある前提で、新たに準備するのはトマトジュース、パルミジャーノ、バジリコくらいです。
普通、トマトソースのパスタと言えば、トマトホールを使いますが、一缶では足りず、もう一缶の半分だけ使用するというケースもあります。
落合シェフは家庭で無駄を省くために、量を調整しやすいトマトジュースを使ったレシピを考案して紹介してくれます。
たしかに、中途半端に余ったトマトホールの使い道に悩んでしまうのでありがたい提案です。
余ったら飲んでしまえば良いと語るシェフがすてきでした。
ジュースで作ってシャバシャバにならないのか?
トマトジュースをレシピ通りにフライパンで入れた時点で、当たり前なのですがサラサラ過ぎて一気に不安になりました。
これがパスタに絡むのか、作っても麺が水分を吸ってブヨブヨしないのか、ソースが絡まずシャバシャバにならないのかと思ってしまったのです。
しかし、DVD動画通りに作ったら、きちんと水分が飛び、とろみが出てきました。
レシピ本の写真だけでは、作業工程が伝わりづらいので、経過が見られるDVDは心強かったです。
ソースの決め手は合図を見極めること
トマトジュースでソースを作るときは、沸騰させて水分を飛ばすことが肝心です。
しかし、煮詰めすぎてしまうと、失敗の原因にもなります。
この講座では、レシピ本でも落合シェフのDVDでも火を止めるサインがハッキリと示されています。
フライパンの真ん中に、ゴムベラでスーッと線を引いてみるのです。最初は底が一瞬で見えなくなりますが、合図になるとスーッと道ができるようになります。
DVD動画では段階を追ってその合図に行き着くまでを見られるので、まだ早い、ちょうど良いという目安がハッキリとわかりました。
火を切ってからの仕上げなので慌てない
パスタを作るときにありがちな失敗は、麺が茹で上がってからの仕上げで慌ててしまうことです。
通常の工程ではパスタが伸びないように注意し、ソースが煮詰まり過ぎないように手早く行うのがポイントです。
しかし、このレシピは、麺を規定の時間より少し早めに茹で上げ、ソースに加えて和えてからは火を止めて仕上げに入ります。
トマトソースに塩を入れただけのソースに、パルミジャーノとバターを入れることによって、麺とソースをくっつける乳化剤の役割を果たし、ソースが見事に麺に絡みます。
火がついていないだけで、こんなにも落ち着いて作業ができるものかと実感しました。
あらかじめ準備したものを加えて混ぜるだけなので作業も簡単で、時間もかからず手早くできました。
帰りの遅い家族やおもてなしにもおすすめ
トマトソースを煮詰める作業さえ事前にしておけば、仕上げは短時間でできます。
麺を茹でて和えるだけでできるので、帰宅が遅い家族が帰ってきてからもすぐ出せますし、お客様をお待たせすることもなく出せるので、おもてなしにも使えます。
材料は非常にシンプルですが、パルミジャーノとバターの濃厚さがお店のような深みのある味を引き出しています。
個人的にはバジリコがなくても十分おいしいと感じました。
冷蔵庫の中にバターやチーズを常備し、缶やペットボトルで販売されているトマトジュースをストックしておけば、いつでも食べたいときに作って食べられる魅力的なレシピに出会えたと感動しました。
やはり、講座はレシピ本とは違い、深く学べるのでおすすめですね。