テレビで料理番組を見るたび「いいな。美味しそう」と声をあげる息子は、大のイタリア料理好きです。私は料理下手ではないと自負していますが、いつも何かひと味足りなかったり、お店との差があったりする気もします。
自分の料理はお店のものと何が違うのだろうという疑問もあり、名店「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」のオーナーシェフである落合務シェフ監修の本格イタリアン講座を体験してみました。
特別なものを準備しなくてもできる手軽さが嬉しい
「そもそも、家にある道具や材料で名店の味が出せるのか?」と思っていましたが、テキストを開いた瞬間から胸がときめきました。
家庭にあったら便利なキッチン道具の解説から始まっています。そして、キッチン道具はどれも身近なものばかり。材料も近所のスーパーで買えるものばかりです。
手軽な材料や道具でありながら、おもてなしやパーティーに出しても恥ずかしくないすてきなレシピが多く、これならできそう!と期待が高まりました。
基本中の基本であるサラダから挑戦
お店で食べるサラダは、市販のドレッシングを使っていないのにパリッとしていて美味しいし、野菜によくドレッシングがなじんでいるといつも感じていました。
テキストを開いてみると、目から鱗の内容ばかりです。
まさか基本のサラダで驚かされるとは夢にも思っていませんでした。
そして、付属のDVDを見ると、落合シェフの技がいっぱい詰まっています。
どれも簡単な作業ばかりですが、組み合わせることによってお店のような深い味わいが出せるのだという納得の内容です。作る前からワクワクが止まりませんでした。
大きなボウルを使って手で混ぜるのがコツ
落合シェフのサラダは、大きめのボウルに野菜を入れるところから始まります。
そして、ドレッシングの材料をひとつひとつ入れて、手をスプーンやフォークのような形にして混ぜながら野菜に材料を絡め、水分とオイルを乳化させて作るのです。ドレッシングを手で和えるという発想がなかった私は、それだけで驚きでした。
台所でDVDを見ながら晩御飯の準備をしていると、興味を持った小学生の息子が「やってみたい」と、お手伝いを名乗り出てくれることに。
子どもがボウルの中でドレッシングを作ってくれて、楽しい料理タイムになりました。お料理教室に行ったり、ひとりで黙々とレシピ本を見ていたりしたら、ありえなかった副産物です。
テーブルでのライブ感が家族に喜ばれた
仕上げにパルミジャーノを加えて混ぜるのですが、器に盛りつけたあと、パルミジャーノを再度削って振りかける工程があります。チーズの削り器を持っていたものの、あまり日の目を見ませんでしたが、今回やっと活用できた気がします。
そして、チーズを削るという最後の工程を、食べる直前に各自でやってもらうことにしました。普段、料理を手伝わない夫や息子も、自分で仕上げるというライブ感に盛り上がっていました。いつもの食事の時間より会話が多かった気がします。
「次も作って!」と嬉しいリクエストをもらいました
「お店の味だ!」という感動の声や「どうやって作ったの?」という料理に対する関心は、普段の晩御飯ではあまりありません。
基本のサラダなのに、いつもと違って彩りのラディッシュを加えたり、チーズを振りかけたりするだけで、こんなにも楽しい時間になるとは思いもしませんでした。
ラディッシュは見切り品のコーナーにて、25円で購入したことは秘密です。
晩御飯の後、次はあれを作ってほしい、これを食べてみたいというリクエストをもらいました。息子も一緒にやってみたいという嬉しい言葉をもらったので、熱が冷めないうちにまた一緒に作りたいと思います。