小さなお子さんを持つ親にとって、子どものむし歯はかなり深刻な問題です。
「毎日きちんと歯をみがいてあげているのに、なぜうちの子はむし歯になりやすいの?」と疑問に思っている人も多いことでしょう。
今回「幼児食インストラクター養成講座」で、幼児期のむし歯とおやつの与え方について学びました。
溶けた歯は再石灰化によって修復される
むし歯は口の中のむし歯菌が糖を分解して酸を作り、この酸によって歯の表面が溶かされることによって生じます。
ですが、唾液には歯の表面をある程度修復する機能も備わっていて、むし歯になるのを防いでくれます。これを再石灰化といいます。
食事をした直後から酸によって歯の表面が溶け出し始めますが、2時間後くらいになるとこれが逆転して歯の再石灰化のピークになります。この溶け出すタイミングと再石灰化のタイミングが交互にくるようになれば、むし歯になることはありません。
食事と食事の間は、少なくとも2~3時間ほどあけるのが好ましいと言えるようです。
虫歯を防ぐポイントはおやつの与え方!
成長が盛んな幼児には大人よりも多くの栄養素が必要ですが、消化器官がまだ小さいため、朝、昼、晩の3回の食事では十分に補うことはできません。
そこで、幼児期は3度の食事の他にも、1~2回のおやつで栄養素を補給する必要があります。
幼児のおやつは1~2歳では1日のエネルギーの10~15%、3歳以上では15%を目安にして、通常の食事では不足がちな牛乳・乳製品、果物などを積極的に摂るようにします。
このように、おやつは幼児にとって大切な食事のひとつです。ですが、いつまでもダラダラとおやつを食べていると再石灰化のタイミングを逃すこととなり、口の中がむし歯になりやすい環境になってしまいます。
そこで、おやつは食べる回数や時間をきちんと決めて幼児に食べさせることで、再石灰化のタイミングを作り、むし歯を防ぐことができます。
幼児食移行期のおやつを作ってみました
今回は、テキストに掲載されていた幼児食移行期(1歳~1歳6カ月)のおやつ、「いももち」を作ってみました。レシピを紹介します。
【いももち】
〔材料〕子ども1人分
じゃがいも 1個、牛乳 大さじ2、オリーブ油 小さじ1、片栗粉 大さじ1、A(砂糖・しょうゆ・水 各小さじ1)
〔作り方〕
1.じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、600Wの電子レンジで3分加熱してつぶす。
2.ボウルに1.と牛乳、片栗粉を入れて混ぜて、8等分にしてそれぞれを丸めて軽くつぶし、平たくする。
3.フライパンにオリーブ油をひき、2.を並べて中火で両面に焦げ目がつくまで焼き、Aを加えて煮からめる。
幼児のおやつを作ってみた感想
いももちは思った以上に簡単に作ることができて、もっちりとした食感がおいしかったです。
幼児の食事はかなり薄味ですので、味付けには注意しましょう。
私はAのタレをすべて小さじ1の分量で作るところ、間違って大さじ1で作ってしまいました。大人はこのくらいの濃い味つけのほうが好まれると思いますが、幼児には濃い味付けのものを与えないようにしたほうがいいでしょう。
また、いももちの他にもブルーベリーヨーグルト、麦茶も用意してみました。
ブルーベリーヨーグルトは、プレーンヨーグルトに甘みの穏やかな無添加のブルーベリージャムを少し乗せてみました。
お茶もカフェインの少ない麦茶を選んでみました。
幼児食を知ることは大人の食生活も見直すいいチャンス!
今回は、幼児の食事管理と虫歯について学びましたが、これは大人にも同様に言えることです。
いつまでも歯に糖分が残るダラダラ食いは避け、メリハリのある食生活を送ることで、大人になってからも健康な歯を保つようにしましょう。